スタッフ |
製作: |
O.G.C. Organisation Générale Cinématographique |
同: |
ラ・シム La Cyme |
同: |
プレイ・アート Play Art |
製作代表: |
セルジュ・シルベルマン Serge Silberman |
製作主任: |
フロランス・メルヴィル Florence Melville |
製作進行: |
フィリップ・シュウォッブ Philippe Schwob |
製作代表・原案・脚本・脚色・監督・ナレーション: |
ジャン=ピエール・メルヴィル Jean-Pierre Melville |
脚色・台詞: |
オーギュスト・ル・ブルトン Auguste Le Breton |
助監督: |
フランソワ・ジル François Gir |
同: |
イヴ=アンドレ・ユベール Yves-André Hubert |
撮影監督: |
アンリ・ドカ Henri Decae |
カメラ・オペレーター: |
モーリス・ブレッテリ Maurice Blettery |
装置・ロケーション・マネージャー: |
フィリップ・シュウォッブ Philippe Schwob |
音楽: |
エディー・バークレイ Eddie Barclay |
同: |
ジョー・ボワイエ Jo Boyer |
編曲: |
ディディエ・ボラン Didier Bollan |
編曲(ピアノソロ): |
ジミー・ワルター Jimmy Walther |
編集: |
モニーク・ボノ Monique Bonnot |
編集助手: |
ジャンヌ=マリ・ファヴィエ Jeanne-Marie Favier |
同: |
ヨランド・パラマニ Yolande Palamanghi |
美術: |
クロード・ブクサン Claude Bouxin |
美術助手: |
マルティン・シャショ Martine Sachot |
同: |
レイモン・オーペ Raymond Aupée |
衣装: |
テッド・ラピデュ Ted Lapidus |
録音: |
ピエール・フィリペンコ Pierre Philippenko |
同: |
ジャック・カレル Jacques Carrère |
記録: |
ジャクリーヌ・パレー Jacqueline Parey |
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キャスト |
ボブ・モンタニエ Bob Montagné: |
ロジェ・デュシェーヌ Roger Duchesne |
アンヌ Anne: |
イザベル・コーレイ Isabel Corey |
ポロ Paulo: |
ダニエル・コーシー Daniel Cauchy |
ルドリュ警視 l'inspecteur Ledru: |
ギー・ドコンブル Guy Decomble |
ロジェ Roger: |
アンドレ・ガレ André Garet |
マッキミー McKimmie: |
ハワード・ヴェルノン Howard Vernon (特別出演) |
ジャン Jean: |
クロード・セルヴァル Claude Cerval |
ジャンの妻 sa femme: |
コレット・フルーリ Colette Fleury |
マルク Marc: |
ジェラール・ビュール Gérard Buhr |
イヴォンヌ Yvonne: |
シモーヌ・パリ Simone Paris |
管理人 la concierge: |
ジェルメーヌ・リヒト Germaine Licht |
モラン Morin: |
ルネ・アヴァール René Havard |
ギャング les gangsters: |
ピエール・デュリュー Pierre Durrieu |
同: |
ジャン=マリ・リヴィエール Jean-Marie Rivière |
同: |
クリス・ケルゼン Chris Kersen |
同: |
アンリ・アローム Henri Allaume |
同: |
エミール・キュヴリエ Emile Cuvelier |
警官 les policiers: |
ロラン・シャルボー Roland Charbaux |
同: |
クーティー Couty |
同: |
フランソワ・ジル Francois Gir |
同: |
ジャン=フランソワ・ドラシュ Jean-François Drach |
バーの娘 filles au bar: |
アニク・ベルトラン Annick Bertrand |
同: |
ヤニク・アルヴェル Yannick Arvel |
アンヌの女友達 l'amie d'Anne: |
イヴェット・アミラント Yvette Amirante |
カジノの支配人アンドレ le directeur du casino: |
フランソワ・アンドレ François André |
胴元(細工師) le croupier: |
テテルマン Tételman |
トランプをする人: |
ジャン=マリ・ロバン Jean-Marie Robain |
他の出演: |
アンリ・ドカ(声)、ジャン・ロシニョール(声) |
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モノクロ |
100分。配給 = モンディアル・フィルム。 |
1955年5月から9月まで、パリ、ドーヴィルにてロケ撮影、及びジェンネル撮影所にてセット撮影。 |
パリ公開 = 1956年8月24日。国内公開 = 1989年 |
国内盤DVDあり。国内VHSビデオレンタルあり。海外盤DVDあり。DVD情報はこちら |
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なお、スタッフやキャスト等のデータに関しましては、主に「サムライ」(ルイ・ノゲイラ著、井上真希訳、晶文社刊)、「キネマ旬報 1973 616」(シネ・ブラボー ジャン=ピエール・メルヴィル追悼(1)山田宏一)、「Jean-Pierre
Melville/An American in Paris」(Ginette
Vincendeau著)の3冊を参考とさせていただいております。 また、スタッフの役職名等、映画本編のエンドクレジットとは多少表記が異なると思われる部分もございます。 |
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レビュー |
「『賭博師ボブ』はパリへのラブ・レターだよ。その次の私の映画『マンハッタンの二人の男』がニューヨークへのラブ・レターであるようにね。ラブ・レターは夜に書かれるものなんだ。『ボブ』は既にもう存在しないひとつのパリ、つまり戦前のパリに宛てて書かれていた。あの映画には過去への愛惜の念(ノスタルジー)がある。ボブはパリの落とし子なのさ。」(引用―「サムライ」ルイ・ノゲイラ著、井上真希訳 晶文社刊より)
メルヴィル自身のオリジナル脚本による初めての作品で、メルヴィル最初のフィルム・ノワール作品。
脚色は、メルヴィル本人とオーギュスト・ル・ブルトンとの共同で、台詞もブルトンによるもの。
日本公開はかなり遅く、89年12月16日にようやく一般公開されたとのこと。
オーギュスト・ル・ブルトンは当時、「男の争い」「筋金(ヤキ)を入れろ」などの“セリ・ノワール”の売れっ子脚本家であり、彼の起用はクレジット・タイトルを充実させるためだったとメルヴィルは語っています。
始めにメルヴィルの最初のフィルム・ノワール作品と書きましたが、一言でフィルム・ノワールとは言っても、後のメルヴィルのシリアスでハード・ボイルドなフィルム・ノワール作品とは一味も二味も違う作品がこれ。
もっとも、着想当初はシリアスな強盗ものを考えていたらしいですが、メルヴィル自身傑作と讃えるジョン・ヒューストン監督の『アスファルト・ジャングル』を観て強い衝撃を受け、「もう自分には、感動的にも悲劇的にも強盗の計画と実行は描けない」とそれを断念し、もっと軽い、愉快な作品を撮ろうと思ったとのこと。
メルヴィルは風俗喜劇という呼び方をしていますが、事実、これはなんと粋でユーモアに富んだ映画でしょう。
確かにこの作品は、キャストに有名どころは全くといってよいほど居ませんし、“名作”然とした風格には乏しい作品ですが、それをもって、“B級”と切って捨てるにはあまりに惜しい、愛すべき作品です。
実際、これはメルヴィル作品中でもポピュラリティこそ低いものの、いわゆる“見巧者”に好まれる作品であり、評論家の山田宏一氏などのように後の作品よりもむしろ好きだという人は多いようです。
後輩の映画監督たちにも強い影響を与え、当時のメルヴィルの弟分のような存在であったジャン=リュック・ゴダールから、現代の若い映画監督ジム・ジャームッシュ、クエンティン・タランティーノらに至るまで、この作品に魅了された映画監督は数知れません。
また、どういうわけかこの作品、公開当初からアメリカで大変人気があるらしく、米クライテリオンでもDVD化されていますし、ハリウッドでなんと2度もリメイクされています。
ジョン・アーヴィン監督、ハーヴェイ・カイテル主演による『バッド・デイズ』、ニール・ジョーダン脚色・監督、ニック・ノルティ 主演による『ギャンブル・プレイ』の2作がそれです。(私は残念ながらどちらも未見です)
この作品は55年の作品ですが、メルヴィルの頭の中には50年には既に構想があったとのこと。
ルイ・ノゲイラ著「サムライ」に、「戦前のフランスの『暗黒街(ミリュー)』についてできる限り真実を描こうとした」とありますが、確かにこの作品には、メルヴィルの知っている、30年代のモンマルトル界隈に棲息する人びとの空気、生活感が、生々しくも表現されているではないでしょうか。
それは、特にこの映画のオープニングに如実に表れているような気がします。
メルヴィル作品でいつも印象的なオープニングですが、この作品でもやはり素晴らしく、モンマルトルの丘の上から眺めた暁のパリの全景から一挙に映画に惹き込まれます。
そこにメルヴィル自身のナレーションが被さり、サクレ・クール聖堂などの光景が映し出されるわけですが(荘厳に響き渡る美しい鐘の音!)、ここでは拙文によるよりも、中条省平氏の文章を紹介しましょう。
「冒頭のモンマルトルの場面、夜と朝のあいだから姿をあらわす歓楽街ピガールの情景描写に、メルヴィルのイメージ作りの(そして撮影監督アンリ・ドカの技術の)美点がすべて提示されている。明暗の境でうっすらと濡れて沈む空気に、あてどなくさまよう登場人物の疲労をたたえた孤影。みごとな移動撮影がとらえる街の冷たく硬質な表情。これぞメルヴィルの空気、メルヴィルの空間、メルヴィルのトポスである。」(引用―「映画作家論」中条省平著 平凡社刊より)
そして、この作品を観ていて大変印象的なのは、本気なのか冗談なのか分からない、自由自在と言いたいほどの音楽の使い方です。(音楽の担当はエディー・バークレイ、ジョー・ボワイエの2名)
一聴するとシリアスに響く音楽が、よく聴くと、ちっともシリアスに聞こえないなんてことはザラですし、一体この一篇の映画に何種類の音楽が使われているのか?と思うほど、この映画に使われている音楽の、なんとバラエティに富んでいることか。
映画後半、ポロがマルクを捜し歩くシーンで、ワンシーンごとに音楽が切り替わるところなど、当時としてはかなり斬新なアイデアではないでしょうか。
これにゴダールなどが影響されたのは間違いないでしょう。
事実、『勝手にしやがれ』の台詞には『ボブ』への言及があり、メルヴィル本人をゲスト俳優としても迎えているほどですから。
斬新と言えば、この映画のセットのインテリアもなんともユニーク。
例えば、映画冒頭で登場する賭博場(実際はロジェの事務室)の壁や、ボブのアパルトマンのキッチンの床に見られるチェック柄のインテリア、そして、ナイトクラブのドット柄のような変わったデザインのライティングなど、見た目のディテールも楽しい作品です。
しかも、美術を担当したのがノンクレジットながら実はメルヴィル本人というからオドロキ。
また、アンドレ・ガレ演じるロジェが金庫を開ける練習をしているシーンで、聴音器のようなものを使って音を聞き分けて鍵を開けているのも実に面白いですし(実際あれで分かるんでしょうか? 笑)、その音の変化に反応している犬の表情を絡ませている辺りの絶妙の映像表現など、独特のユーモアが効いていると思います。
空き地でカジノ強盗をシミュレーションしているシーンも楽しい。
俳優陣も有名どころはいないものの、助演陣に至るまで皆好演。
メルヴィルが当時たまたま街角で見つけ、女優として契約を結んでいたイザベル・コーレイ(当時15〜6歳!)をアンヌ役に抜擢しています。
いわばこの映画で全面的に売り出しているわけですが、事実、その清潔感のある幼い表情とアンバランスな豊満な肢体など、魅力はなんとも抗い難いものがあります。
最初の登場のシーンの、ベレー帽とエナメルのレインコートにハイヒールという『霧の波止場』のミシェル・モルガンばりのファッションも良いですし、ステージの上で踊るシーンも時間こそ短いものの、大変印象的。(バックのジャズメン達の味のある表情!)
後に『サムライ』で修理工の役を演じ、強烈な印象を残すことになるアンドレ・サルグ(ここでは“アンドレ・ガレ”名義)が、この作品では金庫を開けるロジェを演じていて助演賞モノの活躍を見せていますし(映画前半、カジノでボブを待つ間、車の中でイライラしながらラジオを聴いているシークェンス!)、『海の沈黙』でドイツ将校役を演じていたハワード・ヴェルノンが牧場を経営する元ヤクザ者マッキミーとして登場します。
その個性的な風貌になんとも言い難い味わいがあり、『海の沈黙』の彼のイメージとはあまりに違うのでしばらく誰か分からなかったくらいです。
バーの女主人イヴォンヌを演じるシモーヌ・パリもいい。
佇まいだけで実にそれらしい雰囲気があり、ボブとの会話に二人の年月を感じさせる味わいがあります。
ボブの手下ポロを演じるダニエル・コーシーも安っぽいチンピラ風の雰囲気が役柄にピッタリで、カジノの胴元ジャンとその妻役の二人もいかにもありがちな夫婦を演じ好演。(奥さんがコワい)
そして、 メルヴィルも絶賛している、ルドリュ警視を演じるギー・ドコンブルの味のある演技が最高。
後にトリュフォーの『大人は判ってくれない』の教師役で有名になる人ですが、この映画でも彼の出ているシーンはすべて良く、とりわけ、タバコを咥えながらマルクを尋問するシーンや、映画後半でイヴォンヌにボブの消息を尋ねるシーンが素晴らしい。
ラストの、ボブたちの開き直り(?)を聞いた後の呆れたような表情も最高です。
そして、主人公ボブを演じるロジェ・デュシェーヌ。
演技が特別上手いという印象はありませんが、独特の存在感と雰囲気を持った俳優で、何より雰囲気が大切な『ボブ』のような映画にはピッタリでしょう。
風貌とはイメージの異なる甲高い声が最初ちょっと気になりますが、すぐ気にならなくなります。
戦前から活躍していた俳優ですが、戦後は本物のヤクザになって借金のためパリの暗黒街を追われていたので、メルヴィルが出演許可を得るためにパリの暗黒街に出向いた、という素敵なエピソードも(笑)。
この点、まさに『ボブ』を演じるために生まれたような人であり(笑)、事実この作品が彼の一世一代の代表作になったのも当然と言えましょう。 |
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あらすじ |
モンマルトルの街のネオンが消える早朝、この界隈でちょっとした顔役である初老のボブは、日課である深夜の賭博を終え、就寝のため店を出る。
ちょうどその折、パリ第21分署のルドリュ警視が車で通りかかり、ボブを同乗させる。
ルドリュに拠ると、ボブは情報屋ではなく、その昔あるキッカケでルドリュの命を救って以来の友人関係であり、ヤクザではあるが、20年前に強盗事件を起こして服役し、今は堅気なのだ、という。
ボブはその足でカルポという賭博場に顔を出すつもりで立ち寄るが、つい仲間に加わり、スッてしまう。
それから行きつけの女主人イヴォンヌの店で、ナイトクラブを経営する友人のロジェ、息子のように可愛がっている手下のポロと会い、ようやく自分のアパルトマンへと帰る。
半日ほど寝ていたボブの元へ、ヒモを稼業としているマルクが、リディアという女を殴りつけたので身を隠すための金が必要だといって無心に来るが、ヒモを毛嫌いしているボブはマルクを突っ返す。
その夜、イヴォンヌの店でボブは、朝たまたま見かけて気になっていた少女がマルクと一緒にいるのを見かけ、マルクを追い出すと、その少女アンヌと知り合いになり、ポロにも紹介する。
間もなく警察にリディアの件でしょっ引かれたマルクは、ルドリュに尋問されるが、以後の情報提供を約束し、釈放される。
次の日、車で出掛けたボブは、偶然アンヌがホテルを追い出され路頭に迷っているのに遭遇し、アンヌを自分のアパルトマンに住まわせ、面倒を見ることにする。
その夜、ボブとアンヌはイヴォンヌの店でポロと合流するが、ボブは他の二人を残して賭博に出掛ける。
翌朝、賭博を終えてアパルトマンに戻ったボブは、そこでポロとアンヌが一緒に寝ていることに気づくが、その場を静かに立ち去る。
ボブとロジェは競馬に出かける。
ある馬に全額賭けたのが大当たりしたボブは、ロジェが止めるのも聞かず、ドーヴィルのカジノに出掛ける。
そこでロジェは、カジノの胴元をやっている旧友のジャンに会うが、前年のグランプリの朝5時には8億もの大金が金庫に眠っていたぐらいで、カジノでは金を吸い取られるのがオチだという話を聞かされる。
やがて、ボブは賭博に負けてスッカラカンになって戻ってくるが、呆れたロジェがボブを諌めようとしてジャンから聞いた話をすると、ボブは目の色を変えて、カジノの金庫を襲おうとロジェを誘う。
翌日、俄然やる気になっていたロジェはカジノの正確な図面と人集めのための軍資金が必要だと言い、軍資金については旧友のマッキミーに連絡を取ったという。
ボブとロジェは早速ポロを仲間に入れ、カジノの胴元であるジャンに対し、カジノの図面と、金庫の型と番号の情報を要求して50万フランで買収にかかる。
それからボブらはマッキミーに800万フランの軍資金の提供を依頼し、他にも続々と仲間を集め始める。
カジノの図面と金庫の情報をロジェに売って50万の金を手に入れたジャンは、その金で妻にブレスレットをプレゼントするが、妻は金の入手先を不審に思う。
一方、アンヌにベタ惚れのポロは、その気を引こうとしてカジノ強盗の話をアンヌに話してしまう。
カジノ強盗の準備は着々と整いつつあった。
ロジェは、聴音器で音を聞き分けて金庫を開ける訓練をし、さらにスピーカーや心電図を使うなど、短時間で金庫を開ける工夫に余念がない。
ボブも空き地に連中を集め、役割分担を決めて周到な予行練習をする。
そんな時、ロジェの店でホステスとして働くアンヌをマルクが誘い出して、二人は一夜を共に過ごす。
そこでアンヌは、ポロがカジノ強盗を計画していることを冗談半分でマルクに話してしまう。
求めていた情報が手に入り、嬉々としたマルクの様子に不安を覚えたアンヌは、そのことをボブに打ち明けるが、当然ボブの怒りを買う。
一方、カジノの図面を売ったことが妻にバレたジャンは、更なる報酬を求める強欲な妻に尻を叩かれる。
アンヌの一件をボブとロジェに聞かされたポロは、マルクを探してさまよい歩き、ちょうどルドリュに電話で密告しようとしていたマルクを見つけ射殺する。
ルドリュはボブを食事に誘い、悪い噂を耳にしたが本当か、と探りを入れるがボブはシラを切る。
パリまで出て、ボブらを探し出せなかったジャン夫妻は、保身のためにカジノ強盗の件をルドリュに密告する。
その密告の内容が本当であることをカジノに確認したルドリュら警察はドーヴィルへと向かう。
午前1時半、ボブはドーヴィルのカジノに到着する。
まず、ジャンに状況を確認する手筈だったが、ジャンを見つけられないでいるうちに、つい一勝負始めてしまう。
ルーレット、バカラとかつてない程連続で勝ちまくったボブは、時間を忘れて賭博にのめり込む。
午前5時、連中は予定通りカジノに到着するが、そこへ警察が乗りつけ、銃撃戦となってポロが撃たれる。
一足遅れてようやくボブが駆けつけるが、ポロはボブの腕の中で息を引き取る。
連中はルドリュらに逮捕され、連行される車へボブがカジノで稼いだ大金が運び込まれてくる。
皮肉なことに、ボブは自分たちが強盗する予定だった金を、合法的に稼いでしまっていたのだ・・・。
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